



「キュビスムの筆触」オンライン配信+『Jodo Journal 4』セット
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浄土複合スクール 公開講座
キュビスムの筆触 その理論と実践
講師:松井裕美
2023年12月16日(土)14:00-16:00 オンライン配信
※主催者の都合により、開催日が延期となりました
※配信チケット購入の方は、配信から一週間アーカイブをご覧いただけます。
※[email protected]より11/24 18:00ごろ、11/25 12:00ごろに配信URLをお送りします。携帯アドレスの方はドメイン指定受信などの設定にご注意ください。
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概要
キュビスムはこれまで、多視点的な断片化や線による形態の解体など、かたちや構図上の実験として、一般には説明されてきました。しかしこのレクチャーでは、その筆触に注目することで、ミクロなタッチの集積が生み出す理論と実践の新しさに迫ってみたいと思います。またそうした筆触がどのような色彩論に結びついているのかについても、検討したいと思います。その中で、ピカソやブラックといったモンマルトルで活躍した画家だけでなく、ドローネー夫妻のように、モンパルナスで活躍した芸術家たちにも触れる予定です。
講師プロフィール
松井裕美|まつい・ひろみ
東京大学総合文化研究科准教授。パリ西大学ナンテール・ラ・デファンス校で博士号を取得後、名古屋大学特任講師、神戸大学講師、神戸大学准教授を経て、現職。主著に『キュビスム芸術史』(名古屋大学出版会、2019年)、『もっと知りたいキュビスム』(東京美術、2023年)。編著に『古典主義再考』(中央公論美術出版、2021年)、『レアリスム再考』(三元社、2023年)ほか。訳書にデイヴィッド・コッティントン『現代アート入門』(名古屋大学出版会、2020年)、カジャ・シルヴァーマン『アナロジーの奇跡 写真の歴史』(月曜社、2022年)ほか。
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『Jodo Journal 4』
A5変形版/並製/176頁
刊行:2023年3月31日
ISBN:978-4-9911963-2-4
発行:浄土複合
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アートとライティングが交差する芸術誌『Jodo Journal』4号。
巻頭座談会(岩瀬諒子×松本花音)では京都のパブリックスペースに現れた、人々の流れに変化を与えるような空間的介入をめぐって議論が交わされ、レクチャーシリーズ(千葉雅也、三浦哲哉、星野太)では、執筆の実践をめぐって、とりわけ私たちの身体や生活と結びついた視点から、広く深く論じます。
特集「イメージに接近する」では、感覚的な共感としての「映え」が芸術文化をも飲み込む現在において、イメージに深く向き合う方法を探ります。東京・愛知で大規模な回顧展が開催された画家ゲルハルト・リヒターの再検討を起点に、現代美術や建築、写真や映画など広くジャンルを横断しなから、イメージの創造の現在を多角的に紹介しています。
小特集「生まれなおす「具体」」では、解散50年をきっかけとして、戦後の関西を拠点とした美術グループの具体美術協会に迫ります。年譜、インタビュー、論考を収録。
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目次
[巻頭座談会]
岩瀬諒子×松本花音「広場=劇場としての庭」|聞き手・文=中西一史
[レクチャーシリーズ]
千葉雅也「連想とノンリニアの執筆術」
三浦哲哉「言葉が再演する食と映画」
星野太「想起としてのライティング」
[小特集] 生まれなおす「具体」
年譜:「具体」の18年
アーカイブを通じて見る「具体」|西宮市大谷記念美術館、宝塚市立文化芸術センター、芦屋市立美術博物館|聞き手・文=懶い、谷川哲哉
加藤瑞穂「具体美術協会を歴史的に評価するために」
クロスレビュー「すべて未知の世界へ-GUTAI 分化と統合」展
[特集] イメージに接近する
桝田倫広「展覧会から考えるゲルハルト・リヒター」
平倉圭×池田剛介「絵具を真剣に受け止める——ゲルハルト・リヒターをめぐって」
大山エンリコイサム「横断するイメージ——整数的な次元を超えて」
二次元と三次元を往還する——二・五次元印刷 StareReapの可能性|志村直人、金氏徹平|聞き手・文=吉田理紗
建築のマルジナリア|山をおりる、ノーツエディション|聞き手・文=中島亮二
教会を視る|聖アグネス教会、京都ハリストス正教会、京都御幸町協会、カトリック河原町協会、加藤磨珠枝|聞き手・文=シラカワタイヨウ
写真が在りたいように在らしめる——赤々舎の方法|姫野希美|聞き手・文=瀬戸山友紀
カメラをとおして近づくこと|小田香|聞き手・文=よるの木木
音楽と落語——実体のないイメージを想起させる音|Avec Avec、月亭太遊|聞き手・文=神田恵理
[クロスレビュー]
展覧会 岡本太郎
BRIAN ENO AMBIENT KYOTO
ライアン・ガンダー われらの時代のサイン
アンディ・ウォーホル・キョウト/ANDY WARHOL KYOTO
扉写真:qp